『放課後』読後レビュー ※ネタバレなし

デビュー作

東野圭吾はこの1冊から始まった!!

 こんな人におすすめ

  • これから東野圭吾作品に触れてみたい人
  • 正統派ミステリーを読みたい人

あらすじ

校内の更衣室で生徒指導の教師が青酸中毒で死んでいた。先生を2人だけの旅行に誘う問題児、頭脳明晰の美少女・剣道部の主将、先生をナンパするアーチェリー部の主将――犯人候補は続々登場する。そして、運動会の仮装行列で第2の殺人が……。乱歩賞受賞の青春推理。

主人公は女子高の教師でアーチェリー部の顧問をしています。

冒頭から何者かに命を狙われており周囲の人間を警戒する中、部活が終わり更衣室で着替えようとすると閉まっており中に入れません。

アーチェリー部の部長と窓から中を覗くとつっかえ棒がしてあるのが見えたので二人で扉を壊します。

そうすると、中には生徒指導部の教師の死体がありました。

密室の中どうやって殺害したのか、不可能犯罪に警察も主人公も頭を悩ませ事件が進展しないまま体育祭がやってきます。

今度はそこで第二の殺人が起こります。

密室あり、アリバイ崩しありの読み応えのある王道のミステリーです。

おすすめ解説

  • これから東野圭吾作品に触れてみたい人

本作品は東野圭吾のデビュー作品になります

単発作品でもあるため東野圭吾作品を読みたいけどどこから始めたらいいか分からないという人は『放課後』から読み始めてみてはどうでしょう。

ここで好きになったのであれば、ほかの単発作品やガリレオシリーズ、加賀恭一郎シリーズも読んでみてください。

  • 正統派ミステリーを読みたい人

純粋に「だれが」「どうやって」「なぜ」殺人を犯したのかそれぞれの内容から真実に迫っていくため非常に読みやすいストーリーになっています。

第一の殺人では被害者の死体だけしかない更衣室には内側からつっかえ棒がによって外側から入れないようになっていたり、動機もあり第二の殺人のときにアリバイのなかった女性教諭は第一の殺人のときに完璧なアリバイがあったりと歯ごたえのある王道推理ものとなっています。

一見不可能そうに見えますが、最後にはすべてが納得いく形で解説されているため読後もすっきりした内容になっています。

感想

やっぱり東野圭吾さんおもしろいですね。

デビュー作から順番に読み進めるのも一つの楽しみではないかと思います。

「分かりやすい」「読みやすい」がしっかりしていてスラスラページをめくれたので1日で読んでしまいました。

事件が終わってラスト2ページ程ありますが、ここでさらにもう一山読者をびっくりさせるところも素晴らしいと思います。

一点気になるところは、学校や教師、生徒の関係に時代を感じるところでしょうか。

これは1980年代に発売されたものなので時代背景を考えればしょうがないことですが、現代だとちょっと違和感がある描写が入っているかもしれません。

ですが、名作には変わりませんので東野圭吾作品のスタートとして是非読んでみてはいかがでしょうか。

コメント

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