正統派の仮面をかぶった、どんでん返しミステリー
こんな人におすすめ
- 自分で推理しながら読みたい人
- どんでん返し展開を楽しみたい人
あらすじ
雪に閉ざされた山荘。ある夜、そこに集められたUFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女流作家など、一癖も二癖もある人物たち。交通が遮断され、電気も電話も通じていない陸の孤島で次々と起きる殺人事件……。果たして犯人は誰なのか!? あくまでもフェアに、読者に真っ向勝負を挑む本格長編推理。
おすすめ解説
- 自分で推理しながら読みたい人
特徴として章の最初に3行程度の説明が入ります。
例えば
「まずは本編の主人公が登場する
主人公は語り手でありいわばワトソン役
つまりすべての情報を読者と共有する立場であり
事件の犯人では有り得ない」
「一夜明け
死体が発見される
殺害方法は見たとおりである
不自然なトリックの類は使われていない」
といった感じです。
地の文では真実しか書かれないのでこれをヒントにしながら自ら推理していくのも面白いかもしれません。
- どんでん返しを楽しみたい人
前述しているとおり、提示される情報はフェアなものなので間違ったことは書いていません。
ですが、それが作者と読者で同じことを想像しているかは別の話です。
どんでん返しを受けた時にそれまでの説明がつながります。
感想
私は正直に読みました。
なので、気持ちよく騙されました。
気持ちよく騙された方がこの作品を純粋に楽しめると思うので、それはそれでよかったのだと思っています。
途中まではオーソドックスなクローズドミステリーな印象だったので読みやすくてどんどん読み進めていけたのも要因の一つかなと思います。
最後はどんでん返しですが、読みやすく事件も複雑過ぎないのでミステリー初心者の人におすすめできる作品ではないでしょうか。
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